﻿**********Event2**********
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#Message#
　
俺という男はどこまでも卑劣なやつだ。\!
彼が俺の"敵"には成り得ないと知ったとき
俺はエステルに同情する前に安堵した。
##


#Message#
　
俺ではエステルを幸せにすることはできないと
誰よりもよく分かっているのに……。
##


#Message#
　
彼女を愛しておきながら、
彼女が孤独になることを喜ぶなんて
どこまで見下げ果てたクズなのだろう。
##


#Message#
　
この先、エステルと共にいられることはない。\!
なぜなら俺は今も目的のために動き続けているからだ。
##


#Message#
　
それが生まれついての使命であるかのように
破滅を目指して歩き続けているからだ。
##


#Message#
　
俺とテッドは無言で山を登った。
##


#Message#
　
面白いことにこのあたりの地形は
大昔からなにひとつ変わっていない。
##


#Message#
　
こうして二人で歩いていると、
過去に戻ってきたような気分だ。
##


#Message#
　
その村は木々に囲まれた山地にあった。\!
もう誰も住んでいないというのに建物やトロッコが
そのまま残されているが……
##


#Message#
　
これから会う予定のエルフによって
管理されているという話だったが、
村は荒廃しているようにしか見えなかった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
本当にここに人がいるのですか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
探してみなければ分からないな。
##


#Message#
　
俺たちは村中をまわったが、
それらしい人影を見つけることはできなかった。
##


#Message#
　
だが、村の外れに小屋を見つけた。
##


#Message#
　
小さくみすぼらしい小屋ではあったが
他の建物と違って生気が感じられる。
##


#Message#
　
そこに住んでいるのだろうと半ば確信して、
俺はその小屋の扉を叩いた。
##


#Message#
　
……しかし、応答はなかった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
どうします？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……
##


#Message#
　
鍵はかかっていないらしく、
軽く押すだけで扉は開いた。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……
##


#Message#
　
そこは他の建物と違って荒れていなかった。
##


#Message#
　
けれどここには人の気配が感じられない。
##


#Message#
　
かすかに甘い香りさえ漂っているような気がするが
それは気の所為だろう。
##


#Message#
　
台所には埃がつもっていて、
錆びた鍋が無言のまま鎮座しているだけだからだ。
##


#Message#
　
ベッドが二つあり、どちらも整えられているが
使われているような形跡は見当たらない。
##


#Message#
　
子供用の服が壁にかけられているが
こんな場所で子供は育てられないだろう。
##


#Message#
　
魔法使いが持っていそうな曲がった形の杖が
壁と棚の間に立てかけられている。
##


#Message#
　
ここで誰かが暮らしているわけではなく、
ただかつての生活の痕跡を
大切に残しているだけなのかもしれない。
##


#Message#
　
一箇所だけ、埃が積もっていないところがあった。
##


#Message#
　
机の上に本が山積みになっている他、
紙が散らばっている。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
一応、誰かがいるようですね。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……ああ。
##


#Message#
　
積まれている本を確認する。
##


#Message#
　
その本はとても古く、ぼろぼろだった。\!
きっと何度も読み返したのだろう。
##


#Message#
　
いくつもの栞が挟まれている。\!
そこを開いてみると……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
これは……
##


#Message#
　
開いてみると、それは神話の本だった。
##


#Message#
　
それも、神の塔について書かれた箇所だ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
王国にいた緑髪のエルフは
一度ここをたずねているそうですね。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
あなたが神の塔について
知りたがっていると聞いて、
調べておいてくれたのでしょうか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
いや……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
そうかもしれないが……
##


#Message#
　
それにしたっておかしい。
##


#Message#
　
栞の挟まれたいくつかのページには
まさに俺が知りたい情報が書かれていた。
##


#Message#
　
俺と直接会ったわけでもないのに、
ここまで必要な情報だけを抽出できるわけがない。
##


#Message#
　
おそらくここにいた人物は
俺と同じ目的を持っていた。
##


#Message#
　
自分のために調べた情報が
そのまま置き去りにされているのだ。
##


#Message#
　
もちろんそれを俺のために出しておいてくれた、と
とらえることもできるが……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
これは手紙……ですか？
##


#Message#
　
テッドが気づき、机の上の紙を取り上げる。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
手紙？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
あなたに対する手紙ですよ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……
##


#Message#
　
なぜ手紙なのだろうか。\!
ここを管理しているというなら、
顔を合わせて教えてくれたっていいはずだ。
##


#Message#
　
視界の端に、魔法使いの杖がちらついている。\!
この杖だけがこの家の中で浮いている。
##


#Message#
　
『神の塔』の奇跡を求める誰かへ
##


#Message#
　
僕の知る全てのことをここに記そう。
##


#Message#
　
まず『神の塔』について。\!
神の塔は人の願いを叶える力があるというのは
知っての通りだ。
##


#Message#
　
かつて神が天使たちを通じて
この塔で人間の願いを叶えていた。
##


#Message#
　
しかし人間は満足せず、
神に等しい力を与えてくれと願ったのだ。
##


#Message#
　
すると神は塔に力を残し
天使たちを引き上げさせた。
##


#Message#
　
塔に残された力とは、塔に選ばれた者を
『小さな神』にする力だ。
##


#Message#
　
選ばれた者は塔の中だけならば
神のように振る舞うことができる。
##


#Message#
　
塔の中だけならば
どんな願いでも奇跡でも思いのままだ。
##


#Message#
　
一歩でも外に出てしまえば力は消えてしまうが
そんなことは大した問題にはならないだろう。
##


#Message#
　
塔の中にいる限り、
どんな願いでも叶うのだから。
##


#Message#
　
注意点があるとすれば、\!
塔は選ばれた者しか奥へ進むことができない。
##


#Message#
　
塔に選ばれなかった者は
同じ階を永遠にさまようことになる。
##


#Message#
　
しかし塔に選ばれるためには
まず奥に入らなければならない。
##


#Message#
　
天使かそれに属する者の導きがあれば
奥へ行くことができるだろう。
##


#Message#
　
天使が引き上げてしまったのだから
塔に選ばれることなど不可能かと
思うかもしれないが……
##


#Message#
　
それも大きな問題ではない。\!
もともと天使だったものが、
そこへ連れていってくれるはずだ。
##


#Message#
　
あの塔の力はまさに奇跡と呼ぶにふさわしい。
##


#Message#
　
たとえ死者であっても
爪の一枚、髪の毛一本でも残されていれば
『小さな神』として選ばれることができるのだから。
##


#Message#
　
奥に入ってしまえば
『小さな神』になることは難しくない。
##


#Message#
　
印の中央に立つか、印の中央に『置けば』いい。
##


#Message#
　
地獄への道は善意で舗装されているという。
##


#Message#
　
あとは俺が一歩踏み出せば
それだけで転がり落ちるというわけだ。
##


#Message#
　
近くに立てかけられている、
いかにも魔女が持っていそうな杖。
##


#Message#
　
この杖が、俺の行く末を暗示していた。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……なんと書いてあったのですか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……読んでみろ。
##


#Message#
　
俺は手紙をテッドに渡した。
##


#Message#
　
その手紙は一見親切なようだが、
逆に悪意しか感じられない。
##


#Message#
　
このエルフは『神の塔』へ行ったのだろう。
##


#Message#
　
そして願いを叶えたのだろう。
##


#Message#
　
その結末は……
##


#Message#
　
俺は壁にあった杖を手に取った。\!
しっかりと重いが、手に馴染む。
##


#Message#
　
この杖の持ち主が誰かなんて
考えるまでもない。
##


#Message#
　
仮にあの魔女とは無関係なものだったとしても、
俺の中では結びついてしまっているのだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
あなたは……
##


#Message#
\n[4]\n[5]
どんな願いを
叶えようとしていたのですか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
誰を蘇らせようとしていたのですか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
いずれにしてもこれは無理です。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
天使など、この世のどこに
いるというのですか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
夢物語ですよ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……忘れなさい。
##


#Message#
　
テッドは俺に背を向けた。\!
この小屋には何もないと判断して
ここから立ち去るために。
##


#Message#
　
俺は魔女の杖を両手で握りしめた。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
それはどうかな。
##


#Message#
　
杖を振りかぶって、
全力でテッドの後頭部に叩きつけた。
##


#Message#
　
悲鳴も上げず、テッドが地面に膝をつく。
##


#Message#
　
もう一度殴りつけてやると、
彼は埃まみれの床の上に倒れ込んだ。
##


#Message#
　
……不死者でも倒すことができるのか。
##


#Message#
　
それも倒れたふりをしているだけか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
なあ、テッド……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
彼女をあの城から連れ出すまでは
戦いは終わっていないんだ。
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{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 4, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
まだ続いているんだよ。
##



-----Page2-----
#Message#
　
私を背後から殴ったジークは、杖を打ち捨て
小屋から出ていった。
##


#Message#
　
意識を失ったわけではない。\!
すでに死んだ体に打撃は大した意味を持たず、
ただ衝撃で倒れるだけにとどまった。
##


#Message#
　
動けないわけではなかったのだが
あえて立ち上がらず、ジークの後ろ姿を見送ったのだ。
##


#Message#
　
私は地面に倒れ込んだまま
ジークの言葉を頭の中で繰り返していた。
##


#Message#
　
彼は何のために、誰と戦っているのだろうか。
##


#Message#
　
"彼女"はもうこの世にいない。
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#Message#
　
国は救われた。
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#Message#
　
もう我々が戦う必要などないはずなのに。
##


#Message#
　
彼は今でも"彼女"のことを信じているのだろうか。
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#Message#
　
私は知っている。\!
革命はあの男の人生の全てだった。しかし……
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#Message#
　
彼もまた私と同じように、"彼女"に認められなければ
革命が成功したことにはならなかったのだ。
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#Message#
　
300年もの時が経ったというのに
彼はどうして、どうやって生き延びてきたのだろう？
##


#Message#
　
何が彼の命をこの世につなぎとめたのだろう。
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#Message#
　
そしてそれは私にも言えることだった。
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