﻿**********Event2**********
-----Page1-----
#Message#
　
あの貧民街での記憶は、
今でもまるで昨日のことのように思い出せる。
##


#Message#
　
かつて姉同然の"彼女"と一緒に
貧民街で力を合わせて暮らしていた。
##


#Message#
　
日々の食べるものにも困る有様だったが、
それでも"彼女"が隣にいるだけで俺は満足だった。
##


#Message#
　
けれどある日、美しい容姿をもつ"彼女"が
身なりの良い男に拾われていき……。
##


#Message#
　
俺はひとりぼっちになった。
##


#Message#
　
彼女が拾われていった先が王宮だと知ったのは
すっかり大人になってしまってからだ。
##


#Message#
　
生活はなにひとつ変わっちゃいなかった。
##


#Message#
　
むしろ大人になり重い税金が課されるようになると
苦しみだけが際立って、生きる希望さえ
見いだせないようになっていった。
##


#Message#
　
なぜ彼女だけが選ばれたのだろう？\!
良い暮らしをして、今は大人になったはずなのに
なぜ俺に会いに来てくれないんだろう？
##


#Message#
　
彼女への想いはいつしか姿を変え
俺は理不尽にも彼女を恨むようになっていった。
##


#Message#
　
その醜い感情がいかに間違っているか
俺自身が誰よりも知っていたのに。
##


#Message#
　
そんなとき、彼女を見たのだ。
##


#Message#
　
王宮に拾われていったはずの彼女が
道端の物乞いにパンを与えて歩いている。
##


#Message#
　
彼女はやはり、我々を見捨ててはいなかったのだ。
##


#Message#
　
国王に拾われて豊かな暮らしをするようになっても
俺たちのことを忘れてなんていなかったんだ。
##


#Message#
　
あの物乞いの列に並んだら、
彼女は俺に気づいてくれるだろうか。
##


#Message#
　
そんな馬鹿げたことを考えていたとき、
"あいつ"の姿を見た。
##


#Message#
　
"あいつ"は彼女の姿を目で追っているようだった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
……
##


#Message#
　
その格好から、城の騎士だとすぐに分かった。
##


#Message#
　
ミネルバは騎士の姿に気づいたようだ。
##


#Message#
　
顔を上げ、しばし躊躇してから
その男に近づいていった。
##


#Message#
　
俺は息をひそめたまま二人を見つめていた。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
テッドか……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
どうしてここに？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 7, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
お恥ずかしながら……
道に迷ったのです。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
王国にこのような場所があるとは……
##


#Message#
　
騎士はあたりを見回してそう言った。\!
そのとき一瞬だけ騎士と目が合って、
俺はあわてて顔をそむけた。
##


#Message#
　
物陰に隠れ、耳だけで会話を聞き取る。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
フッ……
これがこの国の現実さ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
お前は騎士の中でも夢見がちで
青臭いと思っていたが。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
まだ知らなかったというわけか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
我々がどれほどの欺瞞に満ちているか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
この町のこの有様を
王は知らないのですか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
テッド……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
この町と言ったが、ここだけではないさ。\!
表面上はきれいに見える国民たちも
裏では重税に苦しんでいる。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
王はもちろん知っている。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
けれど……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 7, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
この国はもう変わらないだろう。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
さあ、行ってくれ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
ミネルバ、あなたが人々を助けるのなら
私も同じようにします。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
それが正しい姿ではないでしょうか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
違うんだ、テッド。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
私はここ貧民街で生まれた。\!
兄弟とともに生きていたが
王に拾われて王宮で育ったのだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
私がここで食料を配っているのは
ここが私の生まれ故郷だからであり……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
この町のわずかな住民だけを
わずかに助けることしかできないんだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
これが私の限界さ。
##


#Message#
　
ミネルバの口から"兄弟"という言葉が出たとき
俺は喜びと安堵に満たされていた。
##


#Message#
　
彼女はまだ俺を"兄弟"だと思ってくれていたのだ。
##


#Message#
　
彼女は俺を忘れたわけではなかったのだ。
##


#Message#
　
その事実にどれだけ救われたことか。
##


#Message#
　
生きる希望を見出だせないでいたが、
それでも今日までだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
私に……何かできることはありませんか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
お前に何ができる？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ミネルバ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]ミネルバ\n[5]
お前に限らず、私たちに
何ができるというんだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: テッド, 7, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]テッド\n[5]
……
##


#Message#
　
彼女と話しているあの男は誰だろうか？\!
俺やミネルバとは違い、立派な家で生まれ育ち
そして騎士になったのだろう。
##


#Message#
　
ミネルバが立ち去ったあとも、
しばらく男はそこでそうしていた。
##


#Message#
　
彼はこの町の現状を真に嘆いていたのだ。
##


#Message#
　
それから、たびたびあの男の姿を
貧民街で見るようになった。
##


#Message#
　
男は自発的に俺たちを助けるようになった。\!
食料をくばったりするだけではなく、
体が動かない人間の介助なども行ってくれた。
##


#Message#
　
もちろん決して簡単なことではない。
##


#Message#
　
彼の財力では、全ての人間を救うことなど
とうてい不可能なのだろう。
##


#Message#
　
配られる食料の量や品質が
日によって大きく異なることから
この援助にも苦労しているであることがうかがえる。
##


#Message#
　
それでも彼は援助を打ち切ることはなかったし
飢えて死ぬ者もだいぶ減ってきた。
##


#Message#
　
あの男は、実に正しい心を持った騎士だった。
##


#Message#
　
献身的な彼の働きを見て、貧しい民たちは
あの男に希望を見出していった。
##


#Message#
　
彼ならばきっと変えてくれるに違いない。
##


#Message#
　
彼ならばきっと救ってくれるに違いない。
##


#Message#
　
俺もそう信じていた。
##


#Message#
　
だから……。
##


#Message#
　
俺は彼に話をもちかけたのだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……一緒に戦ってくれないか？
##


#Message#
　
それで彼女が喜ぶと思っていた。
##


#Message#
　
成功させれば、再び彼女と笑い合う日が来ると……
##


#Message#
　
真剣にそう思っていたのだ。
##



-----Page2-----
#Message#
　
……終わらない階段を上り続けていると
昔のことを思い出してしまう。
##


#Message#
　
いつもこうだ。\!
なにかに気をとられている時でもないと
俺の意識はすぐに過去へと引っ張られる。
##


#Message#
　
塔の中にはほとんど光が差し込まない。\!
内部には"何もなく"、静寂だけが満ちている。
##


#Message#
　
全ての音がただちに吸い込まれ、
一緒にいるエステルの声だけが響く。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
……どうして、
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
どうして奥へ行けないのに、
中には入れるんだろうな？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
それはどういう意味だい？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
おそらく魔女は敵を追い払う手段なんて
いくらでも持っているはずだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
私が魔女なら、武器を持っている敵には
早く自分の家から出ていってもらいたいし
そもそも入ってきてほしくない。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
だから……たとえば、
そもそも入り口の扉を開かないように
閉ざしたりすればいいじゃないか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
どれだけ上っても無限に続く、なんて
面倒くさい魔法を使う必要があるのか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
うん……もっともだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
だから魔女は何か目的があって
私たちに塔を上らせているのでは……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
ただの悪趣味ないたずらと
とらえることもできなくはないが。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
俺たちだけ食おうとしないのは
不気味だな。
##


#Message#
　
魔女が俺たちを特別に警戒しているとは考えづらい。\!
というのも、俺たちは強いわけではなく
魔女を倒す自信もほとんどないのだ。
##


#Message#
　
魔女に会わないことで最近は危機感も薄れているが、
最初はほとんど死ににいくつもりだった。
##


#Message#
　
俺は剣術にはそれほど自信がないし、
戦闘用の魔法は単純なものしか知らない。
##


#Message#
　
エステルにいたっては武器を持つのもはじめてで
戦力としては期待していなかった。
##


#Message#
　
キリは俺たちを
歴戦の戦士か何かだと思っているようで、
俺たちの勝利を無邪気に信じているが、
##


#Message#
　
実際には俺たちは自警団や冒険者なんかより
よっぽど殺しやすい獲物なのだ。
##


#Message#
　
なのになぜ"魔女"は俺たちを狙わないのか……。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
……そういえば、
森の中で会った不死者は
塔に入って魔女を見たのだろうか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
食われそうになったところを
助けられたというくらいだから
見たんだろうな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
しかし彼はもう骨だけで
食べるところなんかなさそうだったが
どうして奥に入れたんだろうな？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
獲物を食べようとしているところに
邪魔が入るのは喜ばないだろうし、
彼を中に入れた理由がわからんな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 7, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……うーん？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 7, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
キリを迎え入れるために
魔法を解いていたのだろうか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
そこは難しく考えるところか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
……いや、ただなんとなく
引っかかってな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
……無謀なんだろうな、本当は。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
最初からそう言ってるじゃないか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
諦めるなら今のうちかもしれないな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
明日からここへ来なくなれば
それで終わりだ。
##


#Message#
　
本当はそれが一番いいんだろう。
##


#Message#
　
けれど……。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
お前がそれでいいなら、
私もそれでいい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……
##


#Message#
　
エステルがついてくると言い出したのは、
間違った方向へ進もうとしている俺を
引き留めようとする"何か"の思惑なのかもしれない。
##


#Message#
　
彼女のために俺が諦めれば
全てはここで終わるのだ。
##


#Message#
　
幸福な未来すら待っているのだろう。
##


#Message#
　
けれど……。
##


#Message#
　
俺だけが救われて
いったい何になるというのだろう？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
ごめん……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
謝るな。
##


#Message#
　
エステルは首を振った。
##


#Message#
　
相変わらず何を考えているか分からない顔だが、
俺には彼女の気持ちが分かる。
##


#Message#
　
……分かってしまった。
##


#Message#
　
なぜ彼女が笑わないのか。
##


#Message#
　
なぜいつも遠くを見ているのか。
##


#Message#
　
死ににいくようなものなのに
なぜ俺とともに戦おうとしているのか。
##


#Message#
　
町のためでもないし
もちろん俺のためでもない。
##


#Message#
　
全てを終わらせるために。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
なあ、エステル。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
俺たちって
不思議な生き物だと思わないか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
他の動物たちから習えば
生まれて、ただ生きて、子孫を残し、
それを人生の目標としてしまえばいい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 10, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
なのになぜ俺たちは
それだけでは満足できないんだろう？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
そこには一つ誤解があるな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
動物は言葉がないから
言えないだけさ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
全ての生き物は、
生きる以上のことを望んでいる。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
私たちに限った話じゃない。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
死ぬことよりもなお
恐ろしいことはいくらでもある。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
たとえば、何もできないまま時が経ち
朽ちていくことがそうだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
それならまだ魔女に挑んで死んだほうが
生まれてきた甲斐があるというものだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
……そうか。
##


#Message#
　
俺たちは塔を降りた。
##


#Message#
　
いつもの通り、いくつもの階段を上ったのに
降りてくるときはあっという間だ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
腹減ったな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
帰り道はいつもそれだな。
##


#Message#
　
今は昔とは違う。\!
かつて貧民街で苦しんでいたことなど嘘のように
恵まれた生活をしていると思う。
##


#Message#
　
それでもエステルに言わせれば貧しい暮らしらしいが、
今の民は貧しくとも食うに困ることはなくなったのだ。
##


#Message#
　
もちろん浮浪者や物乞いの姿を
見なくなったわけではないが、確実に減った。
##


#Message#
　
それでも……。
##


#Message#
　
空腹を感じるたびに、子供の頃を
思い出さずにはいられない。
##


#Message#
　
今は魔女に食われて死んでしまっても
構わないと思っているのに、
かつては死ぬのが怖くてたまらなかった。
##


#Message#
　
そのときの恐怖がいまだにつきまとって、
いまだに飢えだけには耐えられないのだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
じゃ、帰ったら飯にするか……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
お帰り～。
##


#Message#
　
満面の笑みでキリが迎えてくれた。\!
エステルのエプロンをつけて
両手にミトンをはめた手で鍋を持っている。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
ちょうどいい時間に帰ってきたね！
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
ご飯作ったから、みんなで食べよ。
##


#Message#
　
きっと少しでも何か役に立とうと考えて
台所に立ったのだろう。
##


#Message#
　
魔女に襲われて恐ろしい思いをした上、
恋人にも再会できないでいるのに
キリは健気にも明るく振る舞っていた。
##


#Message#
　
そんなキリに俺たちの
本当のところを知らせる必要はないだろう。
##


#Message#
　
俺たちが帰らなくなったら
この家はそのまま彼女に使ってもらえばいい。
##


#Message#
　
もちろん、その前にキリの恋人が見つかるのが一番だ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
ありがとう、キリ。\!
気が利くな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
えへへ、どういたしまして。
##


#Message#
　
いつも塔へ行くときに身につけている
戦いのための装備は玄関の近くに片付ける。
##


#Message#
　
キリが食事を並べてくれたので、
俺たちは手を洗ったあとそのまま席についた。
##


#Message#
　
作ってくれたのはクリームシチューのようだ。\!
少ない食材でちゃんとしたものを、と思うと
こういったものが最も効率がいいのだろう。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
じゃあ食べよっか。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
いただきまーす。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
いただきます。
##


#Message#
　
こうして和やかな食事がはじまった……のだが。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 5, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
……
##


#Message#
　
シチューを一口食べたエステルが顔をしかめたのは
おそらく生理的な反応だろう。
##


#Message#
　
けど俺は彼女の違う表情が見れたことが面白くて、
つい笑ってしまった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
ふっ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
何がおかしい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ジーク, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]ジーク\n[5]
いや、こうして一緒に食事をとっている
時間も悪くないなと思ってね。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
そうだな……
##


#Message#
　
キリの作ってくれたシチューは
控えめに言っても美味しくない。
##


#Message#
　
はっきり言うとまずい。\!
キリ自身も微妙な顔をしている。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 11, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
……
##


#Message#
　
けれど俺はそれを次々と口に運んだ。\!
どんな味がするものだろうが、
食べられるだけでありがたいというものだ。
##


#Message#
　
家があり、温かい食事を作ってくれる人がいて、
こうしてともに過ごすことができる。
##


#Message#
　
これ以上の贅沢はない。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 11, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
……美味しくないよね……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 11, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
ご、ごめんね、
実は料理なんてほとんど
したことがなくて……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
なに、気にするな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: エステル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]エステル\n[5]
作ってくれたこと自体が嬉しい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 11, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
そ、そう？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: 偽死神五世, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[3]キリ\n[5]
優しいんだね、ありがとう。
##


#Message#
　
あの貧民街で暮らしていたときも
"彼女"と一緒だったときは幸せだったのだから……。
##



-----Page3-----
{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……
##


#Message#
　
ずっと考えていた。
##


#Message#
　
なぜ私はこの地に蘇ったのだろうか？
##


#Message#
　
この手で彼女を殺し、友人にも裏切られたいま
私に残るものなど何もなかったはずなのに。
##


#Message#
　
朽ち果ててしまった体が
騎士のコートをまとっているのが滑稽でならない。
##


#Message#
　
私は蘇ってからずっと森の奥に潜んでいた。
##


#Message#
　
自然の一部になったかのように、身じろぎもせず
ずっと隠れていたのだ。
##


#Message#
　
太陽が私を睨んでいる気がしたから……。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……
##


#Message#
　
私はこの地がいまどうなっているのか
ほとんど知らない。
##


#Message#
　
分かるのは、
ここが『神の塔』の近くの森であるということ。
##


#Message#
　
そして『神の塔』に魔女が住んでいるということ。
##


#Message#
　
森の中であのエルフと出会ったとき
彼女は動揺しておそるおそる武器に手を伸ばした。
##


#Message#
　
その表情は全く変わらなかったが
私に対して怯えているのであろうことは分かった。
##


#Message#
　
そして彼女に指摘されて気付いたのだ。
##


#Message#
　
私がすでに死んでいて、
骨だけの無残な姿になっていることを……。
##


#Message#
　
なぜ？
##


#Message#
　
こんな有様になってまで
今更なにをしようというのか。
##


#Message#
　
革命は……失敗してしまったのか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: ＊, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]＊＊＊＊＊\n[5]
いや、革命は成功した。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……！？
##


#Message#
　
唐突に聞こえてきた声に驚き、
私は背後を振り返った。
##


#Message#
　
そこに大男が立っていた。
##


#Message#
　
その肌は腐ったように青黒く、
背中には左右で色が異なる翼があった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
お前は英雄として語り継がれているぞ。\!
赤の英雄テッド・リザラスとして。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……私が……英雄？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
かの戦いは赤の革命戦争と呼ばれ
300年経ったいまも
人の記憶に残っている。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
もっとも、あの城の焼け跡は修復され
新しい城に今も王族が住んでいるが。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
新たな王は前王を批判し、
お前の名前を称賛することで
新たな支配者となれたわけだな。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
少なくとも圧政は見直され
今では王国は豊かな国になった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……そうですか。
##


#Message#
　
ならばなおさら分からない。\!
彼女はいない、国は守れた。
##


#Message#
　
しかもあれから300年も経っているらしい。\!
もう私がここにいる理由などないではないか。
##


#Message#
　
そしてこの男は誰だ。
##


#Message#
　
悪魔のようにも見えるが、
天使のようにも見える。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
テッド・リザラスよ、私と共に来い。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……何故です？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
私は自分の手足となる者を求めている。\!
お前はそれにふさわしい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
あなたが私を蘇らせたのですか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
……いや？\!
私がお前を見つけたのはただの偶然だ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……では……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
私が蘇った理由は
あなたにも分からないのですね。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
……
##


#Message#
　
この異形の者が今の私という存在に
意味を与えてくれると一瞬、期待した。
##


#Message#
　
以前の生は終わり、新しい存在となって蘇って
天使によって新しい役割を与えられるのではないか……
そんなことを望んだ。
##


#Message#
　
どうやらそれは甘い考えだったようだ。
##


#Message#
　
であれば、私の悪夢は終わっていない。\!
私は己のためにこの地に蘇ってしまったのだ。
##


#Message#
　
あのまま滅んで二度と目覚めなければ
どれほどよかったか……。
##


#Message#
　
私の腰には一振りの剣が差してある。\!
彼女の首を斬り落とした忌々しい剣だ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
お前の過去は
私の目的とは何ら関係のないことだ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
だが、私に従うのであれば、
お前の未練を片付ける
手伝いをしてやってもいい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
未練？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
私に未練なんてありませんよ。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
理由もなく蘇る不死者はいない。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
……それでも。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
死んだんですよ、何もかも。\!
騎士としての誇りも、私自身も。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
愛する人を殺して、
信じていた友人に殺されて……
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
そうまでして
民を助けたいわけではなかった。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: アンデッドナイ, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]\n[5]
私は……卑劣な男なのです。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
卑劣だと？
##


#Message#
　
大男は私の言葉を聞き、あざ笑った。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 2, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
ははははは！！！
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
この世界に
卑劣でない者など存在するものか！
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
己のことを正しいと、高潔であると、
誰が確信することができる？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 8, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
もし確信している者がいるとしたら
それほどの愚か者は他にいまい。
##


#Message#
　
まさに私がその愚か者だったことを
この男は知っているのだろうか？
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
まあいい。
##


{{{{{{{{{{{{{{{{{{{{ Select Face Graphic: サタナエル, 1, Left, Normal }}}}}}}}}}}}}}}}}}}}

#Message#
\n[4]サタナエル\n[5]
いずれお前は
私のもとへ下ることになる。
##


#Message#
　
大男は背中の翼で羽ばたいた。\!
風圧が草を薙ぎ、私の髪を揺らす。
##


#Message#
　
空中へ舞い上がった大男の姿は木の葉に遮られ
よく見えなかった。
##




